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フェルメール「地理学者」2011/04/21 11:25

フェルメールの「地理学者」が渋谷のBunkamura「ザ・ミュージアム」で展示されております。
 
「シュテーデル美術館所蔵 フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」
http://www.vermeer2011.com/
 
渋谷は5月22日まで。
その後,豊田市美術館(愛知県)に巡回するようです。
なにしろフェルメールということで,世界に30数点しか作品の残っていない作家でありますし,ずっと見に行きたいと思っていたのですが,先週金曜日に渋谷でハマって帰れなくなり,ネットカフェで一泊。
こりゃちょうどいいということで土曜日に見てきました。
開館は10時で,その5分ぐらい前に到着したのですが,結構並んでましたね。
流石はフェルメール。
渋谷は,夜確かに暗い感じはありますが,お店に入ると客は入ってますね。
デパートなんかは見てないからわかりませんが,少なくとも渋谷はまあまあ元気そうに見えます。
震災直後は流石に人通りは少なく感じましたが。
で,開場して中に入る。
レンブラント,ルーベンスなんかも普通に並んでおりまして,絵に近づいてのけぞることが何度か。
「地理学者」は特別なコーナーになっており,二重三重に人が集まっている。
私は勝手にもっと大きい絵を想像していたのですが,意外に小さくて驚きました。
絵はこれ↓。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Jan_Vermeer_van_Delft_009.jpg
53.0×46.6cmだそうです。
前に「牛乳を注ぐ女」を見た時はこの逆で,大きいなと思ったのですが。
よく見ると結構不思議な絵でしてね。
人物がコンパスを持って机の上のたぶん地図に向かっていたのだと思いますが,目は地図に無く,虚空を見つめ,何かひらめきを得たか,或いは得そうな感じ。
まあそれはいいのですが,着ている服がなんだかどてらみたい。
これはどうやら日本と無関係ではなく,オランダとは平戸,出島で交易をしておりましたから,実際に日本の着物の影響を受けて,上流階級で流行っていた服装なのだそうです。
また絵の右下,床から壁が立ち上がるところに,巾木の代わりにタイルが貼り付けてある。
これは,フェルメールが生活していたデルフトは焼き物が盛んだったんですね。
青の彩色が特徴ですが,これも中国の磁器,日本の有田焼の影響を受けているようだ。
映画の「真珠の耳飾りの少女」に出てくる下働きの娘グリートの父親はタイルの絵師という設定でした。
 

 
グリート役のスカーレット・ヨハンソンは萌えた(笑)。
オランダが日本に来るのは江戸時代が始まる頃ですが,この様に日本とヨーロッパがつながっているというのも興味深い。
絵の右上には「I Ver Meer MDCLXVIIII」とありますので,1669年の作品であるのでしょう。ニュートンと同時代ですね。
これでフェルメールの名を冠した展覧会は三つかな,これまで見に行っておりますが,何と言っても見たいのは「真珠の耳飾りの少女」ですねえ。
前に来ているんですよね。その時は残念ながら行ってない。
私が生きている間に来ることはないでしょうねえ。
見たいならオランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館に行くしかない。
ま,これも,行くことはないだろうなあ。
でも決め付けないで,いつか見に行くぞ!という気持ちは持っていたい。
ニューヨークシティマラソンもそんな感じになってきた(笑)。
NYCマラソン積み立てをしていたが,そんなもん,とっくに使っちゃった(笑)。
チャンスが来るまで元気で長生きするしかないな。