「書の至宝 日本と中国」 ― 2006/01/30 09:31
上野の東京国立博物館。
中国,日本の名筆を一堂に集めた恐るべき展覧会です。
かつて自分が臨書した古典が見られるということで,これ
は万難を排してでも行かねばならぬ。
王羲之の「永和九年」で始まる「定武蘭亭序」。
欧陽詢の「九成宮醴泉銘」。
虞世南の「孔子廟堂碑」。
まあ拓本ですけれども,実際の大きさが確認できるという
ところは大きい。
平凡社の「書道全集」がありますので,字の形は自宅でも
確認することができますが,これで大きさもはっきりして,
更にリアルに心に留めることができました。
時代の古いものから新しいものへと展示が移っていきま
すが,古いものは字が小さい。
時代が新しくなるほど大きな字で豪快に書くようになる。
これは面白いと思いました。
小学生の頃,書道教室では,半紙にせいぜい4文字ぐら
いを書く練習をしました。
その時はなんとも思いませんでしたが,今にして思えば
かなり大きな字です。筆も太い筆を使いました。
大学に入って,故中島司有先生の講義では,それこそ
今回見た中国の古典ぐらいの大きさの字を書く訓練を
しました。
小筆で時間をかけて丁寧に書きます。
日本では武士道の影響なのか,お習字でも「懸腕直筆」
「二度書き禁止」「罫線,補助線禁止」など,筆の勢いや
伸びなどを尊重するあまり,精密なデッサン力を身につ
けるための科学的方法を軽視してきたように思われま
す。私も子供の頃,そういう指導を受けました。
それが大学に入って正反対ともいえる緻密な科学的訓
練を指導されました。
中島先生は二度書き禁止を唱える教師を,ご自身の著
書で「新撰組的単純粗暴教師」と強い言葉で批判されて
います。
罫線厳禁教師には「武士道的極悪教師」と。
今回の展示でも,ちょうど日本で武家が台頭してくる時
期になると,一字が大きくなってきます。
筆勢もあり,豪快で力強く見事なものですが,何か下品
さを感じてしまうところもあります。
中国の美しい古典を見た直後ではなおさらなのでしょう
か。
また,今回初めて小野道風,藤原行成の書に接し,極
めて興味深かったです。
漢字では行成の書の端整さに打たれました。
道風は勿論見事で,遊び心も感ぜられましたが,とも
すると慢心を感じさせるところもあり,両者の違いを明
確に目の当たりにしました。
これがかな文字になりますと,道風の自由で流麗な筆
致に魅了されました。
行成の端整さに物足りなさを覚えるほどでした。
隣り合わせで両者の書を見比べるなどということは普通
では考えられないことで,貴重な経験をさせてもらいま
した。
他にも空海の有名な「風信帖」。
大勢の人が前に張り付いて,なかなか見られなくて大変
でした。
聖徳太子の筆とされる「法華義疏」もありました。
これは細かくてクセのある字でしたが,所有者の欄に
「御物」とありました。
「ギョブツ」。
ははー。
御物ね。凄い。
この展覧会,開催期間中に展示物を入れ替えるものも
あるのです。
ですから2回以上行かないと全ての展示が見られない。
だからもう一度足を運ぶつもりです。
例えば王羲之の「集王聖教序」は1月31日以降。
良寛の書も同日よりの展示。
期間を通して展示しているものもありますが,そんなこ
ともありますので,またゆっくりと見てきたいと思ってお
ります。
中国,日本の名筆を一堂に集めた恐るべき展覧会です。
かつて自分が臨書した古典が見られるということで,これ
は万難を排してでも行かねばならぬ。
王羲之の「永和九年」で始まる「定武蘭亭序」。
欧陽詢の「九成宮醴泉銘」。
虞世南の「孔子廟堂碑」。
まあ拓本ですけれども,実際の大きさが確認できるという
ところは大きい。
平凡社の「書道全集」がありますので,字の形は自宅でも
確認することができますが,これで大きさもはっきりして,
更にリアルに心に留めることができました。
時代の古いものから新しいものへと展示が移っていきま
すが,古いものは字が小さい。
時代が新しくなるほど大きな字で豪快に書くようになる。
これは面白いと思いました。
小学生の頃,書道教室では,半紙にせいぜい4文字ぐら
いを書く練習をしました。
その時はなんとも思いませんでしたが,今にして思えば
かなり大きな字です。筆も太い筆を使いました。
大学に入って,故中島司有先生の講義では,それこそ
今回見た中国の古典ぐらいの大きさの字を書く訓練を
しました。
小筆で時間をかけて丁寧に書きます。
日本では武士道の影響なのか,お習字でも「懸腕直筆」
「二度書き禁止」「罫線,補助線禁止」など,筆の勢いや
伸びなどを尊重するあまり,精密なデッサン力を身につ
けるための科学的方法を軽視してきたように思われま
す。私も子供の頃,そういう指導を受けました。
それが大学に入って正反対ともいえる緻密な科学的訓
練を指導されました。
中島先生は二度書き禁止を唱える教師を,ご自身の著
書で「新撰組的単純粗暴教師」と強い言葉で批判されて
います。
罫線厳禁教師には「武士道的極悪教師」と。
今回の展示でも,ちょうど日本で武家が台頭してくる時
期になると,一字が大きくなってきます。
筆勢もあり,豪快で力強く見事なものですが,何か下品
さを感じてしまうところもあります。
中国の美しい古典を見た直後ではなおさらなのでしょう
か。
また,今回初めて小野道風,藤原行成の書に接し,極
めて興味深かったです。
漢字では行成の書の端整さに打たれました。
道風は勿論見事で,遊び心も感ぜられましたが,とも
すると慢心を感じさせるところもあり,両者の違いを明
確に目の当たりにしました。
これがかな文字になりますと,道風の自由で流麗な筆
致に魅了されました。
行成の端整さに物足りなさを覚えるほどでした。
隣り合わせで両者の書を見比べるなどということは普通
では考えられないことで,貴重な経験をさせてもらいま
した。
他にも空海の有名な「風信帖」。
大勢の人が前に張り付いて,なかなか見られなくて大変
でした。
聖徳太子の筆とされる「法華義疏」もありました。
これは細かくてクセのある字でしたが,所有者の欄に
「御物」とありました。
「ギョブツ」。
ははー。
御物ね。凄い。
この展覧会,開催期間中に展示物を入れ替えるものも
あるのです。
ですから2回以上行かないと全ての展示が見られない。
だからもう一度足を運ぶつもりです。
例えば王羲之の「集王聖教序」は1月31日以降。
良寛の書も同日よりの展示。
期間を通して展示しているものもありますが,そんなこ
ともありますので,またゆっくりと見てきたいと思ってお
ります。
大阪国際女子マラソン ― 2006/01/30 14:16
当日は東京では「新宿シティハーフマラソン」があり,
我がコンボアスリートクラブからも出場者がいたので
その応援に行っておりました。
てことでオンエアは見ておりませんが,後で録画を見
ました。
優勝は大本命,ケニアのヌデレバ選手。
マイペースの走りで,後方から着実に追い上げ,堂々
たる女王の風格を見せ付けました。
2位の小幡佳代子選手も,ヌデレバ選手にかわされは
したものの粘りの走りで見事に復活を遂げました。
もうベテランと呼ばれる年齢ではありますが,まだまだ
頑張って頂きたい。
3位嶋原清子選手も後半の追い上げに強い選手です
が,着実に3位を拾いました。素晴らしい安定感です。
嶋原選手に抜かれてしまった4位坂田昌美選手も,
初マラソンながら堂々のレースでした。
足のアクシデントがあったようですが,若い選手で,
今後に期待です。
今回私が一番驚いたのは,12位の水谷理紗選手。
前にもこのブログでご紹介しましたけれども,いやー
凄い。やってくれますねえ。
水谷選手の上は,招待選手と,一般参加でも実業団
の選手ばかりです。
筑波大学の学生さん。これからどうなっていくのでしょ
うか。大注目。
去年の「オクトーバーラン」専任コーチを務められた
大阪教育大学講師の佐藤光子先生も過去最高順位
でゴール。ご本人も納得の走りだったそうです。
これで大阪国際10回連続出場。元気なお方です。
失礼ながら40過ぎでサブ3ランナーの女性って一握り
ですから。凄い。
今年もドラマがありました。
それにしてもこの大会,なんでアルフィーなんだろう。
新宿の方もいいお天気の中で気持ちよかったですね。
応援の立場ってのは初めてで,これも面白かったです。
先回りして写真を撮ったり。
まあ寒かったら困ったでしょうけれども,なかなか楽し
かったです。
ゲストの瀬古さんも走ってましたね。
ちょっと重そうでしたけど(笑)。足にきてたようでした。
森下里美さんといったかな。きれいな女性ですが,彼女
もゲストで走ってました。
結構いいタイムだったんじゃなかったかな。
私なんか全然かなわない。
(※速いわけだ。今調べたらサブ4ランナーだ)
コンボACのK選手も見事な力走を見せてくれました。
終わってからは銀座ライオンでビール注入。
私は走ってませんけど,それはそれで旨い(笑)。
その後はこないだ味をしめた「ささもと」でモツ焼き。
軽く飲んでお互い気持ちよく帰りました。
いい日曜日でした。
我がコンボアスリートクラブからも出場者がいたので
その応援に行っておりました。
てことでオンエアは見ておりませんが,後で録画を見
ました。
優勝は大本命,ケニアのヌデレバ選手。
マイペースの走りで,後方から着実に追い上げ,堂々
たる女王の風格を見せ付けました。
2位の小幡佳代子選手も,ヌデレバ選手にかわされは
したものの粘りの走りで見事に復活を遂げました。
もうベテランと呼ばれる年齢ではありますが,まだまだ
頑張って頂きたい。
3位嶋原清子選手も後半の追い上げに強い選手です
が,着実に3位を拾いました。素晴らしい安定感です。
嶋原選手に抜かれてしまった4位坂田昌美選手も,
初マラソンながら堂々のレースでした。
足のアクシデントがあったようですが,若い選手で,
今後に期待です。
今回私が一番驚いたのは,12位の水谷理紗選手。
前にもこのブログでご紹介しましたけれども,いやー
凄い。やってくれますねえ。
水谷選手の上は,招待選手と,一般参加でも実業団
の選手ばかりです。
筑波大学の学生さん。これからどうなっていくのでしょ
うか。大注目。
去年の「オクトーバーラン」専任コーチを務められた
大阪教育大学講師の佐藤光子先生も過去最高順位
でゴール。ご本人も納得の走りだったそうです。
これで大阪国際10回連続出場。元気なお方です。
失礼ながら40過ぎでサブ3ランナーの女性って一握り
ですから。凄い。
今年もドラマがありました。
それにしてもこの大会,なんでアルフィーなんだろう。
新宿の方もいいお天気の中で気持ちよかったですね。
応援の立場ってのは初めてで,これも面白かったです。
先回りして写真を撮ったり。
まあ寒かったら困ったでしょうけれども,なかなか楽し
かったです。
ゲストの瀬古さんも走ってましたね。
ちょっと重そうでしたけど(笑)。足にきてたようでした。
森下里美さんといったかな。きれいな女性ですが,彼女
もゲストで走ってました。
結構いいタイムだったんじゃなかったかな。
私なんか全然かなわない。
(※速いわけだ。今調べたらサブ4ランナーだ)
コンボACのK選手も見事な力走を見せてくれました。
終わってからは銀座ライオンでビール注入。
私は走ってませんけど,それはそれで旨い(笑)。
その後はこないだ味をしめた「ささもと」でモツ焼き。
軽く飲んでお互い気持ちよく帰りました。
いい日曜日でした。
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