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栄光のルネサンスから華麗なロココまで2006/05/31 16:11

茨城県近代美術館で開催中でございます。

http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/

ルーベンス,レンブラント,ヴァン・ダイク,ベラスケス,ゴヤ,
……,と。
そんな辺りですな。
ルネサンス,バロック,ロココと。
ヨハネ・パウロ二世美術館のコレクションを中心に,個人蔵
の作品も含めた展覧会です。
こういうのはあまりなじみがないのですが,少しは見慣れて
おかないといけないかなと。
まずなかなか立派な美術館でしてね。
広々として。
流石は徳川御三家の御城下です。
しかし平日の昼間とはいえ,ガラガラでしたねえ。
これ,同じ内容を上野のどこかの美術館でやったら,平日
でも凄い人だかりになると思いますよ。
おかげでゆっくりと堪能することができました。

「フランダースの犬」のネロ少年が見たくてしょうがなかった
のがルーベンスの絵ですが(笑)。
ルーベンスが5枚ありましたね。
そのうちの3枚が宗教画で。
ひときわ目に付くといいますか。
異彩を放っているといいますか。
少しだけネロ少年の気持ちがわかるような気もしましたが
(笑)。
あとの2枚は,1枚が自画像で,もう1枚は奥さんの絵。
最愛の妻を亡くした後,「最初」の妻の姪にあたる女性と
再婚したんだそうです。
その時ルーベンスが53歳。嫁が16歳。
その嫁の絵だそうです。「毛皮のフールマン」。
昔の人っていいよなあ(笑)。
裸体に毛皮を羽織っておりまして。
かわいらしいといえばかわいらしいのですが,どうにも
セルライトが気になるな(笑)。
ほぼ等身大に描かれていて,大迫力なんですが,お肉が
なあ。
こういうのが良かったんでしょうかねえ。
まあ太目の女性が多いですわね。この辺の絵は。
ルーベンスはまた極端なようにも思いますが。
まあネロに申し訳ないから,あんまり突っ込むのはやめて
おこうか。

会場がガラガラであったことは既に申しましたが,私が入館
する時に,ちょうど団体が入ってきたんですね。
まあはっきり言って,かなり年配のじさまたちですな。
どやどやとにぎやかなので,少し足を止めてやりすごしたの
ですが。
パルマ・イル・ジョヴァネという人の「ウルカヌスの鍛冶場の
ウェヌス」という作品の前でした。
ウルカヌスはギリシャ・ローマ神話の火と鍛冶の神だそうで
す。
ウェヌスは「VENUS」でヴィーナスですね。
まあ神話を絵にしている訳です。ヴィーナスのそばには天使
もおります。
熱い金属を鍛造しているのをヴィーナスが見守っている。
みんな裸だ。
その絵の前で,一人のじさまが,
「こーんなはだかでトンテンカントンテンカンやったらあぶなく
てしゃーあんめえ」
……。
これを茨城の特徴的な平板アクセントでやられましてね。
いやもう内心は爆笑でしたが。
しかし正しいものの見方ではある(笑)。
実にフラットな感想だ。
火の粉が飛ぶ鍛冶場で裸は具合が悪かろう。
宗教画だから,神話の世界を描いているから登場人物が
裸でもおかしくないと,こっちは漠然と考えている,いや,
そこが変だとも考えていないんだ。
この方が恐いことかもしれないと思わされてしまった。
あのじーさんはダヴィンチに近いのかもしれないぞ(爆)。
まあヴィーナスがこんもり服を着てたら誰だかわからんか
もしらんが。
ちなみに金属の切削加工をする時なんかは,熱い金属片
が飛んで火傷をしたりしますので,軍手を着けたりします
が,その際の軍手は,純綿じゃないといけません。
熱い火玉,或いは金属片が飛んだ場合,化繊が入ってい
ると繊維が融けてそれが皮膚を焼き,更にひどいことにな
ります。
木綿100%だと穴が開くだけで融けないからまだ具合が
いいということです。

おっと,話を戻そう。
あとはレンブラントですかねえ。
「襞襟を着けた女性の肖像」ってのがありましたが。
吸い込まれるような美しさでした。
スポットを当てたようで。
また今回公開の作品は宗教画が多いのですが,今や大変
なことになっておるマグダラのマリアを描いた作品も何点か
ありましたね。
まあその辺のことは「ダヴィンチコード」を見てから,書く気
になったら書きましょうか。
更に東京都美術館で今「プラド美術館展」をやってますので
ね。

http://www.tobikan.jp/

こちらも同じような作家の作品がかかってますので,イメー
ジが色濃く残っているうちに見に行かねばなるまいと意を
強くしておるところであります。