dameningendx2をフォローしましょう

マイケル・ブレッカーの遺作2007/05/25 08:19


 
「PILGRIMAGE」 Michael Brecker
 
遺作となってしまいました。
録音は2006年の8月だそうです。
ミックスが2007年の1月。
亡くなる2週間前に完成したとのことですが,亡く
なったのは1月13日ですから納得できます。
メンバーは
 
Michael Brecker Tenor Sax&EWI
Pat metheny Guitar
Herbie hancock Piano1,5,8,9
Brad Mehldau Piano2,3,4,6,7
John Patitucci Bass
Jack DeJohnette Drums
 
となっております。豪華共演。
曲は全てマイケルのオリジナル。
いつもの感じで,プログレッシブと言いましょうか。
難しい曲が多いですが,今回はサウンドが美しく,
清々しい印象を受けます。
9曲収録ですが,曲のタイトルがまた胸に迫ります。
 
1.The Mean Time
2.Five Months from Midnight
3.Anagram
4.Tumbleweed
5.When Can I Kiss You Again?
6.Cardinal Rule
7.Half Moon Lane
8.Loose Threads
9.Pilgrimage
 
闘病生活が髣髴とされるような,印象的なタイトル
ばかりです。
CDジャケットの裏には,レコーディング中の写真が
あり,そこでのマイケルはわりと元気そうに見えます。
もしかしたら薬の副作用でむくみが出ているのかも
しれませんが。
ジャック・ディジョネットはコーリン・パウエルそっくり。
演奏は,とても数ヵ月後に死ぬ人のプレイとは思え
ません。
例の調子のたたみかけるようなフレーズもあります
し,一音一音大事に吹いているなあと思わせるとこ
ろもあります。
共演者のプレイも一つ一つが丁寧で,いいアルバム
にしようという気概が感じられます。
この時のマイケルの体調がどんなものであったかは
わかりませんが(レコーディングを撮影したビデオを
見ましたが,最後ブースから出てきたマイケルは
流石に疲れているように見えました),悲壮感の
ようなものは微塵もありません。
楽器のコントロールも全く問題ないように思えます。
8月にこれだけの演奏をして,翌年1月に死んじゃう
のですからね。信じられない。
↓のサイトで試聴と,レコーディングのビデオが見られ
ます。共演者のコメント付き。
 
http://www.headsup.com/albums/3095.asp
 
同じビデオは公式ホームページからも見られます。
ジャケットに使われている写真も「GALLERIES」から見
られます。
 
http://www.michaelbrecker.com/
 
なんだかとても切ないです。
アマゾンの「あわせて買う」のワナにはまり,↓の雑誌
も買ってしまいました。
 

 
昔のインタビュー記事なんかがありまして,なかなか
興味深く読みました。
譜面もいくつかありますので,そのうち楽器を引っ張り
出して吹いてみようかとも思います。
まあ吹けないだろうけど。