ダメブロ

まずは国立新美術館で開催の「モディリアーニ展」へ。
国立新美術館は，乃木坂駅から美術館への直通の通路があ
り，行きやすくなっております。
某氏より招待券を頂戴しまして，ありがとうございました。
モディリアーニは，正直なところそれほど関心がなかったので
すが，どうしてああいうかたちになるのだろうと不思議には思っ
ておりました。
今回１０カ国から１５０点余の作品が集められ（ほとんどが個人
蔵），画家として活動し始めた１９０７年頃の作品から，最晩年
の１９１９年の作品までを，時代を追って展示しておりました。
モディリアーニは１８８４年生まれで１９２０年に亡くなってます
ので，３５歳で死んじゃったのですな。あまり体が丈夫でない
人だったそうですが。
我々に馴染み深いあのモディリアーニの人物像は，１９１５～
１９１６年ぐらいから出てくるのですね。
その前にアフリカ美術などに傾倒して，模索していた時期が
ある。
とは言え，初期の頃から独特な人物像を描いており，その頃
のデッサンも展示してありましたが，それを見るとなるほどこれ
でこうなるのかと納得できるところもあり，今まで見えなかった
モディリアーニが少し見えてきたような気がしました。
そうなると大変魅力的な作品群にも見えてきまして，これは面
白い経験をさせてもらいました。

すっかり満足しまして，そのままの勢いで上野に直行。
東京国立博物館の「国宝薬師寺展」へ。
チケットを買って会場の平成館に向かうと，入場制限をしてお
り，なんと８０分待ち。
ディズニーランドかっ！
約２分おきに５０人ぐらいずつ入場させるのですね。
入口から行列が蛇行している。
まあしょうがない。もう会期も終わりになるし，いつ来られるか
わからないので並ぶ。
こんなに並ぶのは久しぶり。まあそれだけこの展覧会に人を
惹きつける魅力があるのでしょうが。
何度か蛇行を繰り返すと，↑の写真がそうなのですが，途中に
給水所がありました。
マラソンかっ！
まあ年配の人も多いですからね。
８０分野ざらしになって血管が詰まったりしても困りますから。
いい配慮だとは思いますが。
しかし壮絶な展覧会だな。
展覧会の行列で給水所というのは初めて見ました。
きっちり８０分が経過し，ようやく入場。
場内は混雑しておりますが，入場制限をしているだけあって，
殺人的と言うほどの混雑ではない。
まずは聖観音菩薩立像。
こちらは日光月光と違い，まっすぐに立っておられる。
正面から見るとしゅっとして締まったラインの美しいお姿なの
ですが，横に回って見ますと，結構身幅が厚くて，しっかりした
お体ですな。
そしてメインの日光月光菩薩立像。
なんとも美しい。
しなやかで，なめらかで，なまめかしくもある。
中央の薬師如来様はお留守番ですが，調和美と言いますか。
見事なものですね。
７・８世紀の仕事ですものねえ。素晴らしい技術だ。
昔，中学校の修学旅行で見ているはずですが（ほとんど憶えて
いない），今回はさんざんテレビでもやっておりました通り，背後
にも回って見られますのでね。
お背中もきれいでしたねえ。完璧に作り込んである。
私は宗教心を全く持ち合わせていない男ですが，思わず手を
合わせたくなるほどでした。実際に手を合わせていらっしゃる
方も多かったですね。
パワーがあります。
心が吸い込まれるような感じかなあ。
これで私は満足。
あとは国宝の吉祥天像ですか。
暗くて見づらかったですが，まあ見ました。
面白かったのは「他嘴壷（タシコ）」ってヤツですね。
所謂壷なんですが，肩から４つ小さい口が生えている。
なんなのでしょう。変なものですわ。
目的があるのでしょうか。ちょっとわからない。
他にも汚い木切れとか（笑），陶片などありましたが，ささっと見て
出る。
８０分待って，見物していたのは２０分にも満たなかったでしょう。

モディリアーニ展は明日，６月９日（月）まで。
http://modi2008.jp/
国宝薬師寺展は今日，６月８日（日）まで。
http://yakushiji2008.jp/
ダーウィン展も早く行かなきゃ！
http://www.darwin2008.jp/index.htm