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キツめのマラソンフィニッシュ2011/01/28 03:07

マラソンって,よほど鍛えている人でもレース中におかしくなってしまうことがあります。
体調や,気候条件,様々な要因でいろんなことが起こる。
私なんかのレベルですと,危険な状態になる前に,まず脚の筋肉が限界になります。とても走っていられなくなって,歩く。
沿道から「がんばれ~!」と声援を受けまして,「は~い」と答えたりしますが。
選手たちはバンバンいきますからね。たまにこちらが心配になるような映像を見ることがあります。
 
まずは懐かしい映像から。
1984年のロス五輪。
この大会ではまだ女子マラソンは正式競技ではなかったかと記憶しておりますが,スイスのガブリエラ・アンデルセン選手の壮絶なフィニッシュ。
 

 
この時私は高校生でしたが,鮮烈に印象に残ってますね。
マラソンには理屈を超えた何かがあると感じさせてくれた。
その後,まさか自分がやるとは思ってませんでしたけれど。
アンデルセン選手のこれは脱水でしょうかね。
増田明美さんもこの時出ておりましたが,途中棄権。
かなり過酷なコンディションであったのでしょう。
でもこの時のアンデルセン選手の記録は2時間48分42秒。37位。
遅くはない。
1位はアメリカのジョーン・べノイト選手で2時間24分52秒。
これはこの当時からすれば凄いタイムなんじゃないかな。
今でも立派なタイムです。
 
次はまだ記憶に新しい,福士加代子選手の果敢な挑戦。
2008年の大阪国際女子マラソン。
何度も転倒しながらのフィニッシュ。
 

 
五輪の選考レースだったんですよね。
福士選手は一般枠での参加。
前半はぐいぐいいっていたのですが30キロを過ぎて失速。
福士選手の場合は,脚にきたということでしょうね。
ただ本人コメントで「目の前が真っ暗に」「頭の中が真っ白に」という言葉があるところからしても,映像では何故か笑いながら足を進めておりますが,これも「理屈を超えた何か」が彼女を突き動かしていたように思えます。
事前に長い距離を踏んでいなかったのがアダとなったかたちではありますが,福士選手のように1万m,ハーフのスピードも持つ選手でなければ,今の世界では勝てない。
ここでは残念な結果になってしまいましたが,このチャレンジは素晴らしかった。これだって2時間40分54秒なんですけどね。19位。
「駅伝がマラソンをダメにする」と言われることがありますが,確かに駅伝で勝つことに特化した訓練ばかりしていると,マラソン向けの脚にはなっていかないかもしれない。
しかし駅伝のスピードを持って,その上マラソンに耐えられるようになれば,これは強い。
今後そういう選手がどんどん出てきてほしいものです。
マラソンの前日本記録保持者の渋井陽子選手は1万mの日本記録保持者ですし,現日本記録保持者の野口みずき選手もかつてはハーフの女王と呼ばれてましたからね。
ハーフの日本記録は今は福士選手。
先日の都道府県対抗駅伝では元気そうでしたし,これからまだまだ活躍してほしい選手の一人です。
 
そして,これは肉体的なコンディションとは関係ないのですが,痛いフィニッシュ。
 

 
2006年のシカゴマラソン。
1位でフィニッシュテープに飛び込んできたのは,ケニアのRobert Cheruiyot選手。
ところがあろうことかフィニッシュラインで滑って転倒。頭を強打。
その後無事だったようですが,私がこの映像を見て心配したのは,これ,ちゃんとフィニッシュが認められるのであろうかと。
競技によってどこでフィニッシュかというのがありますね。短距離だったら最後に胸を突き出してフィニッシュするじゃないですか。
アイススケートだと足を出したりしますよね。
マラソンはどうなのかな。まあ短距離と一緒でしょうね。たぶん。
映像だと,ラインを越えているか,さて。微妙なところでよくわからない。
この時のシカゴマラソンのリザルトを一応調べてみましたら,1位に認められておりました。2時間07分35秒。よかったよかった。
これで昏倒して,ラインを越えてない,失格,なんてことだったら気の毒にもほどがある。
と,いろいろ考えたりもしたのですが,完全にきっちりフィニッシュしている証拠映像がありました。これでフィニッシュが認められるのははっきりしましたが,この角度で見ると,またなんとも痛い映像で。
 

 
ここからは一般の人たちのフィニッシュシーン。
まずはアムステルダムマラソンのラスト200mで,もう脚がぱんぱんの男性。
 

 
わかるねえ。
声援を受けて,再びフィニッシュラインを目指します。
 
次はアメリカの高校生だそうですが,もう見るからに限界。
腰を曲げた老人のようになって,それでも足を進めるが,フィニッシュラインの目前で倒れてしまう。
 

 
アンデルセン選手の時と同じように,励ましはするが,フィニッシュラインを通過するまで手は出さない。
彼女は最後こんなことになってますが,後からばんばん元気なランナーが駆け込んできてるところを見ると,たぶんこうなる前はかなり速かったんでしょうね。最後の方でおかしくなっちゃったんだな。
 
次はキャンベラマラソン。
二人の子供を両腕に抱えてフィニッシュする元気なパパランナーの後ろで,これまた完全に脚にきているランナー。
 

 
最後は這ってのフィニッシュ。
それでもこの人3時間29分台ですからね。サブ3.5。速いや。
 
で,こちらはトライアスロンだと思いますが,女性二人のまさにデッドヒート。
 

 
トライアスロンはまたダメージが凄いでしょうからねえ。
キツいと思いますわ。
二人とも同じような状態になってしまっているというのも凄いですわね。
しかしこの闘争心でしょうか。負けまいとする意識というのは凄い。
スポーツの真髄ですかねえ。
 
トライアスロンをもう一つ。
こちらも凄いですねえ。
 

 
この人は,一流の選手なのでしょう。
トップを走ってたんですね。
ところが完全にがくっときて(英語でも「Hitting The Wall」と言うんですね。壁にぶちあたるという感じでしょうか),フィニッシュ目前なんでしょうけれども,後続にもかわされ,ついには路上に寝転がってしまう。
そこにフィアンセが駆けつけて「電話よこせ!NOW!」かなんか叫んで出てきた携帯電話がまた凄かったですが(1995年),それはともかく,しばらく路上で横になった後,裸足で歩いてフィニッシュする。
ああいう状態からレースに復帰するというのもなかなかだと思いますが,これでもこの人はかなり上位なはず。
何かの加減で,こうなったり,ならなかったりする。持久系のレースの怖さでもあります。
 
きりがないのでぼちぼち終わりにしますが,こちらはある意味キツいと言うか,痛いというか,いや,楽しそうなランナー。
 

 
私もこのぐらいの感じで走れたらいいんですけどね。
 
んで,ここらでホントに終わります。
マラソンじゃなく,トラック競技なんですけど,やたらと早いランナー。
 

 
ごめんなさい。下ネタで。
 
あ,ついでだ。キツいフィニッシュとは関係ないけど,世界ではこんな↓レースもあります(※乳注意)。
 
http://sogatoru.exblog.jp/9269953/
 
いい街だな。シアトル。
どなたか行きますか?