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プラド美術館展2006/07/01 05:23

東京都美術館で開催中。

http://www.tobikan.jp/

昨日,6月30日までの開催だったのですが,ちょいと延長
して明日の7月2日までになったようです。

凄いコレクションでしてね。
エル・グレコ,ベラスケス,ムリーリョ,ブリューゲル,ルーベ
ンス,ファン・ダイク,ゴヤ……と。
素晴らしいのですが,もうダメ。
大混雑で。
流石は上野。
水戸のような訳にはいかないな。まあ展示の終了間際って
のもあったのかもしれませんけれど。
落ち着いて見るってのは無理でしたね。

おわり。

ってのもあんまりなのでもう少し続けますが。

またルーベンスが何点かありましたねえ。
セルライトたっぷりで(笑)。
「フォルトゥーナ(運命)」という作品がありまして。
女神だそうですが,裸体の女性像が力強く描かれている。
この女性。
前に水戸の近代美術館で見た「毛皮のフールマン」に描か
れた,ルーベンスの年若い妻,エレーヌ・フールマンと同じ
顔をしている。
肉付きも一緒(笑)。
まあモデルなんでしょうね。
帰って調べたら,ルーベンスがエレーヌと結婚したのが
1630年。ルーベンス53歳,エレーヌ16歳。
「フォルトゥーナ(運命)」の制作時期は1636~1638年
頃だそうなので,辻褄は合います。
てことはエレーヌが22歳頃ってことになる訳ですな。
結婚して6年経って,22歳ってすげーなー(笑)。

ムリーリョの「エル・エスコリアルの無原罪の御宿り」という
大きな作品がありまして,これと同じムリーリョの「貝殻の
子供たち」という作品辺りがこの展覧会の目玉ということ
になるのかなと思います。
複製画やカードを売ってましたしね。人気の高い作品なの
だろうと。
それはわかります。
「エル・エスコリアルの無原罪の御宿り」は聖母マリアを
描いているのですが,その表情が,宗教画に特徴的な
何か超越しているようなものでなく,愛らしく,どこか親しみ
やすい表情をたたえている。
「貝殻の子供たち」も,幼いイエスと幼い洗礼者ヨハネを
描いておりますが,普通にいるようなかわいらしい子供と
して描かれている。
構図なんかは宗教画としての形式を具えておりますが,
人間の描き方は形式ばってなく,その生の感じがきっと
いいんじゃないかと。

メレンデスの「ボデゴン:プラム,イチジク,パン,小樽,
水差しなど」という作品。
これの陶器の水差しの質感が凄いんですよねえ。
陶器にうわぐすりがかかってまして。
それが光を吸い込むような反射するようなやわらかい光
沢を発していて,触った時の感触が容易に想像できるよ
うな見事な技術。
その奥に置いてある小樽が見劣りしてしまうほどで。
これは大混雑の館内でもズバッと目に飛び込んできました。

まあなんだかんだ言って,楽しめましたけどね。
スペインに行くのはなかなか大変なので,こうしていくつか
の作品を持ってきてもらって,日本で見られるというのは
ありがたいことでございます。

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_ Tokyo Bay Side - 2006/07/21 22:27

本日、東京都美術館で開催中の『プラド美術館展』に行ってきました。プラド美術館とは16世紀以降のスペイン王家によって収集された、ヨーロッパ各国の王侯貴族の絵画や宗教画を基に、1819年フェルナンド7世によって開設された美術館とあります。81点ある名画の中で最も印象的だったのはムリーリョの「エル・エスコリアルの無原罪の御宿り」と「貝殻の子供たち」。前者は聖母マリア、後者はイエスとヨハネの幼い姿が描かれています。
[:URL:] 『プラド美術館展』