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「東京マラソン」合意2005/11/02 09:25

迂闊なことに私,知りませんでした。
20日に報道があったんですねえ。
 
これは平成16年の9月に東京都からまず発表があった
んです。「東京大都市マラソン」構想として。
その時は17年度中の開催を目指すということだったの
ですが,結局無理で,さあどうなるかと思ってはおりまし
た。
その後,石原知事から定例記者会見の場で,ちょっと
期待していたものと違う雰囲気の発言があったので,
柄にもないのですが,今年の4月に都庁に意見を送る
ということをしてしまいました。
その文書が出てきたので,まずそれをお示しします。
今読むと拙劣で,問題のあるところも多いのですが,こ
れを送ってしまったのですから,手を加えずにそのまま
貼り付けます。長いです。
 
  知事を始めとする都庁にお勤めの皆様,毎日お疲れ
 様です。
  葛飾に住む栗城と申します。
 
  平成17年3月10日の定例記者会見,拝見致しました。
  冒頭,知事の方から「東京大都市マラソン」についての
 お話がありました。
  新聞社等の既得権など気にせず東京はやる,という趣
 旨のお言葉で,東京における一大市民マラソンの開催を
 待望している一人として心強く思いました。
  来年からの開催を願ってやみません。
 
  さて,会見が記者との質疑応答になってから,知事の
 気になるご発言がありました。
  それは,この「東京大都市マラソン」構想の方針は変
 わっていないのかという記者の問いに対しての知事の
 お答えです。
 
  「身障者の人が40キロ走るわけにはいかぬでしょうか
 らね,そこのところは区切ってですね。それから,7時間
 走ってもとにかく走るという人はだね,やっぱりいるだろ
 うけど,そこら辺のところはやっぱりちょっとご遠慮願っ
 て,ある時期,区切らないとさ,1日中道路を閉鎖すると
 いうわけにはいかないだろうから。」
 
  とおっしゃっています。
  16年9月の会見ではニューヨークの例も挙げておら
 たものですから,勝手に私の中で新しい「東京大都市マ
 ラソン」のイメージができておりましたので,これは意外
 でありました。
  勿論1日中道路を閉鎖するのは無理でしょう。車で仕
 事をしている方々は困ってしまいます。
  しかしここは仮に6時間なら6時間,交通規制をかけ
 て頂きたいものです。
  当然,全コース同じように規制を続ける必要はないの
 ですから,例えば10キロで1時間30分,中間点で3時
 間,という時間制限で,それを過ぎてから徐々に規制
 解除していけばいいことです。
  そんな簡単に交通規制がかけられるものだとは私で
 も思っておりません。
  しかしこれは現職の知事が石原知事であるからこそ
 お願い致したいところであります。
  石原知事の在任期間中に先鞭をつけて頂かなけれ
 ば,いつまでたっても実現しないように思えます。
  東京がいかに交通量が多いとはいえ,エリートランナ
 ーの為の3時間ちょっとの交通規制しかかけられないと
 いうのはどうかと思います。
  ここは石原知事の強力なリーダーシップを発揮して頂
 いて,コースとなる各自治体,警察等のご協力も得て,
 知事もおっしゃったような「ここが東宮御所か」とか見物
 しつつのゆっくりランナーも楽しめる時間枠を設けて頂
 きたいと切に希望します。
  もっとも知事のご発言に「7時間」という数字が出てお
 りますので,これは制限6時間というお考えがあっての
 ものかとは思います。
  そのぐらいの枠はとるおつもりであろうと推察しており
 ます。
  「つくば」「かすみがうら」の各大会が制限6時間。
  また現在国内最大の大会である「NAHAマラソン」も
 一昨年までは6時間。昨年から6時間15分になりました
 が。
  このぐらいの余裕がありますと,いろんなレベルのラン
 ナーが参加できます。
  ただ私が勝手に思い描いておりましたものはもう少し
 間口を広げたものであります。
  「身障者の人が40キロ走るわけにはいかぬ」とのこと
 ですが,私は是非走って頂きたい。
  ご本人がフルマラソンを走りたいと思っているのなら,
 それを認める大会になって欲しい。
  障害を持つ人が,一般と同じ42.195キロを走破す
 ることに意味があるのです。
  一般のランナーにいろんなレベルがあるのと同じよう
 に,障害を持つランナーにも激しいレベルの差がありま
 しょう。
  盲のランナーは伴走者があれば一般のランナーと同
 じように参加できますし,私もこれまで参加した大会で
 多くのブラインドランナーをお見かけしました。
  或いは長野オリンピックで聖火ランナーを勤められた
 イギリスのクリス・ムーン氏は,片足が義足ではありま
 すが,私などよりマラソンのタイムは速い。こういう方も
 一般ランナーに混ざって何の問題も無い。
  問題となるのは,私などが今更申し上げることでもな
 いでしょうが,1986年にニューヨークシティマラソンを
 4日と2時間48分17秒でゴールした,両足の無いボブ
 ・ウィーランド氏のような方。
  クリス・ムーン氏ほどは速くない義足や杖を使う方。
  6時間以内は到底不可能なご老人。などなど。
  稽古不足なマラソン初心者で6時間は無理という人
 に,鍛えてから出直せと言うことはできるでしょうが,事
 故や先天性の障害などにより走りたくても走れないと
 いう方々もおられましょう。
  私などが素朴にマラソンに挑戦したいと思ったのと同
 じように,こういう方々の中にもチャンスがあればやって
 みたいという方は大勢いるのではないかと思います。
  国内の大会では,それぞれ特色を出して,面白い大
 会は数多くありますが,どうしても時間の問題がありま
 すので,10時間かかってしまう,ウィーランド氏のよう
 に4日かかってしまうという人の参加が可能な大会は
 無いように思います。
  私は今回のこの「東京大都市マラソン」は,それが可
 能な大会になって頂きたいのです。
  そうでなければニューヨーク,ロンドンのマラソンと肩
 を並べることにはならないと思います。
  ウィーランド氏がニューヨークシティマラソンを完走し
 た時,主催者は一度撤収したゴールゲートを建て直し,
 ニューヨークは4日間彼を応援し,ゴールするのを待っ
 た。
  これが仮に東京のことであったとしたら,彼は果たし
 て完走することができたでしょうか。残念ながらやや微
 妙に思えます。
  しかし今私たちはウィーランド氏のような人がいたこ
 と,それを見守った市民がいたことを知っています。
  ニューヨークもこれに学んだのでしょうか,今では障
 害を持つランナーは一般ランナーより3時間ほど早くに
 スタートしているとのことです。
  また東京では過去5回,「東京夢舞いマラソン」という
 大会が開催されているのは申し上げるまでもないことと
 思います。
  この「夢舞いマラソン」は,歩道を,信号を守って走る
 というものです。
  これが許されるのであれば,極端に時間のかかるラ
 ンナーの参加も可能になるのではないでしょうか。
  元から時間のかかることがわかっているランナーは,
 何時間か前にスタートすることとし,最初は歩道を行っ
 て頂けばよろしいのではないでしょうか。
  一般ランナーがスタートし,交通規制が始まったら車
 道を走ってもらう。
  制限時間が過ぎたら,また歩道に戻ってもらう。
  ウィーランド氏のような極端な方はなかなかおられな
 いでしょうが,仮にそういった方が参加したいということ
 であれば,3日前などにスタートしてもらって,各自の責
 任でスタッフに同行してもらうなどして安全対策を図る
 ということでどうでしょうか。
  それほど深刻な状況でない人でも,生涯に一度でい
 いからマラソンを完走したいなどの思いを抱いている人
 は多いと思うのです。
  交通規制の時間は過ぎても失格とはならず,歩道を
 信号を守ってまだ行かせてもらえたら,どれほどの人が
 感動を味わうことができましょう。
  どうかゴールを目指している人がいる限り,ゲートは
 開けて待っている大会になって頂きたいと切に希望致
 します。
  マラソンを2時間少々で走るのも凄いことですが,80
 歳90歳のご老人が10時間かけて完走したとしたら。
 小児麻痺の人が完走したとしたら。
  数々のドラマが生まれることでしょう。
  競争ではない,まさに自分との戦いです。
  そこから,この大会に対する評価も出てくることでしょ
 う。
  ランナーやスタッフからの評価が高いだけでは駄目
 で,走らない人,マラソンに特に興味のない都民,或い
 は日本国民が誇りに思い,世界中の人々が尊敬する
 ような大会にならなければいけません。
  ニューヨークはそれがうまくいっているのではないで
 しょうか。
  確かにニューヨーク市長と市警察の関係は日本の
 事情とはかなり違いましょうし,難しい問題もあるでし
 ょうが,ニューヨークにできて東京にできないというの
 はおかしな話です。
  私は可能だと信じております。現知事が石原知事で
 あることは,マラソンにとって幸運であったと思ってお
 ります。
 
  開催の時期についても,知事からゴールデンウィー
 クあたりというお話がありましたが,これはその時期
 目立った大会が無いので最適かと思います。
 
  コースについては確かに難しいところがありましょう。
  読売の記者の方から荒川,多摩川という地名が出ま
 したが,私も知事のお考えと同じように,もっと都心の
 名所を回るコースでなければ意味が無いと思います。
  荒川は既に「荒川市民マラソン」がありますし,あの
 河川敷を走るコースは,タイムは出しやすいかもしれ
 ませんが,単調で,とても世界から人を呼べるような
 コースではありません。
  交通規制を考えると,折り返しのコースではなく,1
 WAYの周回コースがよろしいでしょうか。
  スタート地点とゴール地点が問題ですが,臨海地域
 の例えば国際展示場付近をスタートとしてはいかがで
 しょうか。ある程度の集客を見込んで作られているの
 でしょうから,3万人ぐらいはなんとかなりませんでしょ
 うか。
  そこからレインボーブリッジを渡り,東京タワーを過
 ぎ,銀座を通り,皇居をここで周回してもいいかもしれ
 ません。
  神田から秋葉原,上野。
  南下して飯田橋。皇居周回はこちらでからめて,国
 会前を通ってもいいでしょう。
  四谷から新宿に向かい,都庁前を通り,ゴールは
 代々木公園が広くていいかと考えております。
  調整は必要でしょうが,これで大体フルマラソンの
 距離になるのではないでしょうか。ちょっと足りないぐ
 らいかもしれません。
 
  当初この「東京大都市マラソン」構想は,東京国際,
 東京国際女子マラソンを統合して一大市民マラソン
 にするというものであったかと思いますが,知事がおっ
 しゃっていたように新聞社等の既得権の問題でうまく
 いかないと。
  しかしこれらの大会もそれぞれ伝統があり,東京国
 際出場を目指して日々頑張っているシリアスなランナ
 ーも数多くおられるはずですので,これはこれで残して
 おくのがかえって良いのではないかとも思います。
  ですからボランティア中心で新しい市民マラソンを作
 る。大いに賛成です。
  賞金レースにすれば海外のトップランナーだって来る
 でしょう。
  或いは過去の名選手,例えばフランク・ショーター氏
 などを招待したり,前述のクリス・ムーン氏を招待する
 など,盛り上げ方はいくらでもありそうです。
  どうかこれまでに無い,誰が見ても素晴らしいと思え
 る大会になりますようご尽力頂けます事,重ねてお願
 い申し上げます。
  この度はあらためて申し上げるまでもない稚拙な内
 容を不躾にもお送りさせて頂きまして誠に失礼致しま
 した。一都民の声としてお許し下さい。
 
  葛飾区 栗城昌敏
 
というものでした。あー恥ずかしい。
別にリアクションは無かったです。
そんなことはどうでもいいのですが,まあ障害者の方も
参加してもらう,11月6日のニューヨークシティマラソン
に知事が視察に行くということなので,私の希望に近い
ものになっていくのではないかと大いに期待している
のですがね。
コースはレインボーブリッジをからめると坂がきついだ
ろうと。高速コースを目指すからやめとこか,というこ
とらしいです。それはそれでいいですね。
なにしろこれ,難しいのは結局金の問題のようですね。
かなりの大きな金額が動くと。
それで元々の大会関係者は手放したがらない。
そりゃ東京都だってマラソンの国際市民大会からくる
経済効果を期待しておる訳ですし。
キレイ事だけでは済まない問題のようです。
 
再来年の2月を予定ということですが,統合される元々
の「東京シティロードレース」側からクレームが出ました。
2月の寒い時期では移植者が感染症に罹患の恐れが
あると。
あーなるほど。それで「東京シティロードレース」は6月
の暑い時期にやるのかと。
これは気が付かなかったなあ。
確かに風邪引いたりはしにくくなるでしょうけど。
それでも移植者の方だって,今年の大会は暑かったと
思うよ(笑)。前にもこのブログで書いたけど。
健康な人がばたばた倒れちゃってるんだもの。
ま,それでも2月は寒いですわね。確かに。
最初は↑にも書いておりますが,5月のゴールデンウ
ィーク,この時期東京は閑散となるので,新しいイベ
ントを作って集客しようというはずだったと思うのです
が,他の大会とのからみを考えると,2月しかないん
だそうです。
まあこれから話し合いが重ねられるのでしょう。
再来年かあ。楽しみだなあ。
この話は動きがありましたらまた。

コメント

_ 木 ― 2005/11/02 20:28

続きに期待。

てか私も走りこみ始まっちゃった。

_ ダメ人間 ― 2005/11/02 22:30

そうですか。それはそれは。
私などはいきなり走れなかったですからね。
木先生は自転車やってるから大丈夫なんだな。きっと。
あと1ヶ月ちょっとですね。これも楽しみ。

そう,続きに期待ですねえ。
まあどんなに考えても足りないところは出てくるんでしょうけどね。
それは年々改めていけばいいんですけど,最初の方向性ってのがかなり大事だとも思いますのでね。
ここは他の大会のいいところをどんどん取り込んで,くどいぐらい行き届いた大会にしてもらいたいんですけどね。
世界中の人が「東京を走りたい!」って思うようにならなきゃ。
ちなみにニューヨークシティマラソンの経済波及効果は1億4000万ドルだそうです。
大会当日を挟んだ数日でこれは大きい。
沿道の観衆は250万人にのぼるということです。お祭りですな。

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